世の中でもっとも厄介なのは「悪意」だと思う。
人は基本的に卑怯なものであり、
それは動物だから当然で、
他人のことよりも自分のことを優先してしまうのは仕方がない。
自分が死ぬほど空腹なのに、
自分の捕まえたシマウマをライオンにあげるチーターなんていない。
自分がいちばん幸せであろうとするなんていうのは、
生き物なら当然だ。
人間が作り出した社会なんてのは、
生き物そのもののそういう特性をまぎらわす、
何の効果も持っちゃいない。
卑怯な部分なんて隠せない。
学校で教えるところの道徳っていうのは、
卑怯でなくあれ、
というものではない。
そんなの不可能だから。
そうではなく、
悪意を持たないであれ、
と教えるものなんだと思う。
そう、悪意は持っちゃいけない。
悪意だけはいけません。
動物は悪意を持ちません。
僕らは相変わらず「しあわせ」ってなんなのか定義ができていないのに、
基盤みたいなものだけが先走って出来上がって(あまつさえ宇宙開発なんてして)、
そして結果的にそれが悪意なんてものを生み出している。
馬鹿みたい。
そしてその悪意で傷つけられる人間がいる。
本当に馬鹿みたいだ。
不毛でナンセンスで馬鹿みたいだ。